モーツァルト魔笛」@旧大司教館劇場(エクサン・プロヴァンス)
クリスティアン・ルーパ(演出)
ダニエル・ハーディング(指揮)
マーラー室内管弦楽団
アーノルド・シェーンベルク合唱団
パヴォル・ブレスリク(タミーノ)
エイドリアン・エロド(パパゲーノ)
ヘレナ・ユンツネン(パミーナ)
ギュンター・グロイスベック(ザラストロ)
オレシャ・ゴロヴネヴァ(夜の女王)
マリン・クリステンソン(パパゲーナ)
ラインの黄金」と並ぶ、今年の音楽祭の目玉公演がこの「魔笛」の新演出。ポーランドのベテラン演出家ルーパ(オペラ演出はこれが初)は、タミーノにTシャツとジーパンを着せたものの、昨年のザルツブルグのヴィックのようなモダン演出ではなく、かといって古典にもならない。映像や機械仕掛けを多用しているが、それらの意図は読み取りにくい。ただ、音楽を阻害することは無いのでまあ良しとしよう。歌手陣ではブレスリクのタミーノと、エロドのパパゲーノが秀逸。ハーディングの指揮は快速かと思いきや、かなりしっかりと歌わせていて少々意外。マーラー室内管、シェーンベルク合唱団とのコンビも好調で、安定感のある演奏を聴かせていた。