2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

カンヌ映画日誌(12)

映画祭最終日は、授賞式とクロージング作品の他に、朝からコンペ作品がまとめて上映される。見逃したものの内、当分フランス公開されないものを二本観ることに。上映後はあちこちで解体作業が行われているクロワゼット通りをゆっくりと歩きつつ、祭りの終わ…

カンヌ映画日誌(11)

いよいよ映画祭の公式上映最終日。パレの中も閑散としている。上映数も数えるほどで、もう何を観るかで頭を悩ませる必要も無し。明日にはアパートを引き払わなければならないので、午後は荷造りと片付けに追われる。 ・エミール・クストリッツァ『Promise Me…

カンヌ映画日誌(10)

カンヌでは毎日、その日のスクリーニング・プログラムが配られているのだが、今日からの残り三日間のプログラムは一枚にまとめられている。それだけスクリーニングの数が少なくなったということなのだ。マーケットは今日で終了。監督週間も批評家週間も、今…

カンヌ映画日誌(9)

映画祭もいよいよ終盤。パレ内のマーケットのブースも人が少なくなってきた。この日のカンヌはいつも以上に気温が上昇。炎天下で一時間近く『Smiley Face』を観る為に行列に並んで疲労困憊。午前中にどこかで携帯電話を紛失してしまい、新たに購入するのに時…

カンヌ映画日誌(8)

・ファティ・アキン『The Edge of Heaven』(2007)[☆☆☆1/2](コンペティション・脚本賞) パルムドールとの呼び声も高かったのが、このフィルム。アキンのストーリー・テラーとしての才能が遺憾無く発揮されている。ドイツとトルコを舞台に、幾つもの人間模様…

カンヌ映画日誌(7)

カンヌ滞在も一週間が過ぎ、少々疲れ気味。この日は監督週間の『La France』が満員で入れなかったこともあり、控えめに四本のみ。そのお陰で久々にまともな夕食を取ることができた。それにしても、カルロス・レイガダスとハーモニー・コリンの新作を続けて観…

カンヌ映画日誌(6)

昨日とは打って変わって発見の少ない一日。ただ、個人的なこの日の出来事は、『Paranoid Park』で初めてリュミエール劇場の赤絨毯を踏んだこと。リュミエールでの上映には基本的には招待状が必要で、手持ちのポイントに応じてネットやパレ内の端末から予約し…

カンヌ映画日誌(5)

この日も満員で入れない上映が続出。そんな訳で、観られたのは四本のみ。けれども、どれも粒揃いで発見の連続で、とても充実した一日だった。 ・Jan Bonny『Gegenuber(Counterparts)』(2007)[☆☆](監督週間) 妻からドメスティック・バイオレンスを受ける警…

カンヌ映画日誌(4)

週末を迎えてクロワゼット通りの人出が半端ではない。上映を観る人の数も増えたようで、満員で入れないというケースが続出して予定を狂わされる。それでも何とか夕方までに5本のノルマをこなす。夜は『大日本人』の舞台挨拶を覗いた後で、某TV局のパーティー…

カンヌ映画日誌(3)

この日からは毎日ほぼ5本の上映に足を運ぶ日々。特に監督週間を集中的に観ることにする。朝の初回が9時からで、最終回の上映が終わるのは必ず0時を過ぎる。ゆっくり食事をする間もなく、映画を観終わると、次の回の列に並ぶという繰り返し。映画を観るには美…

カンヌ映画日誌(2)

実質的には今日が映画祭初日。最初に向かったのは監督週間の会場であるヒルトン。平行部門である監督週間と批評家週間の上映は、メイン会場のパレではなく、カンヌ市内のホールで行われる。これらの上映には一般客も入場可能なので早めに並んでおく必要があ…

カンヌ映画日誌(1)

いよいよカンヌ映画祭初日。この日の公式上映は夜のウォン・カーウェイ『My Blueberry Nights』のみだが、マーケットの方では早朝より多くの上映が行われている。午前中に滞在先のアパートの入居手続き、映画祭マーケットのバッジ受け取りや打ち合わせをこな…

カンヌ映画祭!

今週からカンヌに出かけることになりました。もちろん目的は映画祭です。初カンヌです。沢山映画を観てきます。 なんとか現地から「カンヌ映画日誌」を更新したいと思っているのですが、泊まる場所には電話回線も無いらしい・・・。ま、どうなることやら。 一応…

2007年5月の観た&聴いた

《映画》 ・Emmanuelle Cuau『Tres bien, merci』(2007)[☆☆]@MK2 Odeon ・イム・サンス『古い庭園』(2007)[☆☆1/2]@Racine Odeon ・ジャ・ジャンクー『長江哀歌(STILL LIFE)』(2006)[☆☆☆1/2]@Saint-germain-des-pres 今月前半のベストは文句無しにジャ・ジ…

2007年4月の観た&聴いた

《映画》 ・ジャック・リヴェット『Ne touchez pas la hache』(2006)[☆☆☆1/2]@Gaumont Opera リヴェットの新作は三度目のバルザック作品の映画化。原作の一節を取り入れながら、ある男女の駆け引きにおける高貴さと、そこに潜む野性味とが、時に繊細に、時…