transparence2006-09-08

ワーグナーワルキューレ(Die Walkure)」@ドレスデン州立歌劇場
指揮(Musikalische Leitung):ファビオ・ルイージ(Fabio Luisi)
演出(Inszenierung):ヴィリー・デッカー(Willy Decker)
装置(Buhnenbild):Wolfgang Gussmann
衣装(Kostume):Wolfgang Gussmann,Frauke Schernau

ジークムント(Siegmund):スティグ・アンダーセン(Stig Andersen)
フンディング(Hunding):ハンス・ペーター・ケーニヒ(Hans-Peter Konig)
ヴォータン(Wotan):ユッカ・ラシライネン(Jukka Rasilainen)
ジークリンデ(Sieglinde):ミヒャエラ・シュースター(Michaela Schuster)
ブリュンヒルデ(Brunnhilde):エヴェリン・ ヘルリツィウス(Evelyn Herlitzius)
フリッカ(Fricka):藤村美穂子(Mihoko Fujimura)

旅行先のドレスデンにてゼンパー・オーパー初体験。ワーグナーとゆかりの深いドレスデンで聴くことは、念願の一つだった。外観は堂々たるオペラ座だが、内部に入ると舞台と客席の距離が近いことに驚かされる。
デッカー演出は2001年11月にプレミア。舞台上にオペラ座と同様の客席を並べた着想は面白い。特に、第一幕でのジークムントとジークリンデのやりとりをヴォータンが客席で見つめている、といったあたりでは効果を発揮していた。ただ、それが第三幕で、舞台を完全に客席で満たし、そこにワルキューレが巨大な槍に乗って降りて来るといった部分の必然性はあまり感じられなかった。
バイロイトの常連が揃った歌手陣では、シュースター、ケーニヒ、藤村美穂子が秀逸。ラシライネンとヘルリツィウスも安定していた。唯一、アンダーセンのジークムントは軽い声質がいただけなかった。
指揮は来シーズンからこの歌劇場の音楽総監督に就任するルイージ。オケをがんがんと鳴らすのには驚いた。このオケに関しては、一体誰が文句を付けられるのだろう。