2007年1月の観た&聴いた

transparence2007-02-01

《映画》
・ボン・ジュノ『グエムル -漢江の怪物-』(2006)[☆☆1/2]@Max Linder Panorama
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 『Iklimer(季候)』(2006)[☆☆☆1/2]@Le Balzac
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ『バベル』(2006)[1/2]@MK2 Hautefeuille
・コルネリウ・ポルンボユ『ブカレストの東、12時8分』(2006)[☆☆1/2]@Le-Saint-Germain-des-Pres
ブノワ・ジャコー『L'intouchable(不可触民)』(2006)[☆☆1/2]@MK2 Parnasse
・マティアス・ルートハルト『ピンポン』(2006)[☆☆☆]@Le Lincoln

『バベル』と『Iklimer』は共に昨年のカンヌ・コンペ出品作。『バベル』は、監督賞を受賞し、オスカーの下馬評が高いのが信じられない程に(まあ、そんなことが当てにならないのは毎度のこととは言え)、浅薄極まりない駄作。宣伝文句が謳うスケールの大きさとは裏腹に、各エピソードが凡庸な紋切り型に満たされていてうんざりさせられた。一方で、『Iklimer』は審美的な映像が愛の不毛を(アントニオーニ張りに)紡ぎ出した傑作。また、カンヌでも話題になった『ピンポン』には、処女作のみが持ちうる残酷さが満ち溢れていた。
《コンサート》
ダニエル・ハーディング(指揮)=ドレスデンスターツカペレ(1月16日@シャンゼリゼ劇場)
ゾルタン・コチシュ(指揮&ピアノ)=ハンガリー国立管弦楽団(1月18日@サル・プレイエル)
・マレク・ヤノフスキ(指揮)=国立パリ管弦楽団(1月24日@サル・プレイエル)
・クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)=国立パリ管弦楽団(1月31日@サル・プレイエル)

ハーディング=ドレスデンによるマーラー九番が、今月の白眉。ハーディングの颯爽とした指揮ぶりと、いぶし銀のオケの音色が上手く噛み合っていた。ハンガリー国立管は、ピアノと指揮のコチシュの独壇場。パリ管は、ヤノフスキでは堅実なシューマンを聴かせたものの、エッシェンバッハとのマーラー六番は少々期待はずれ。
《オペラ》
チャイコフスキー『エフゲーニ・オネーギン』(1月25日@リヨン・オペラ座)
モーツァルトドン・ジョバンニ』(1月29日@オペラ・バスチーユ)
オッフェンバックホフマン物語』(1月30日@オペラ・バスチーユ)