カンヌ映画日誌2009・第12日

いよいよ最終日。この日はコンペの再上映があるので、見逃していたものを見て回る。とりあえず『The White Ribbon』(ミヒャエル・ハネケ)を見始めたものの、疲れもあってか眠気に襲われてしまい途中退場。ただ、ハネケのようなあくの強い監督が、こういう一見普通のフィルムを撮ると、必要以上に評価されてしまうように感じるのは私だけだろうか。
ハネケを断念した一番の理由は、必ず観ておきたかった『Les herbes folles』(アラン・レネ)[☆☆☆]に早めに並んでおきたいというのもあったのだ。その甲斐あって、レネの恐るべき軽快さを持った新作を堪能する。
続いて『Vengeance』(ジョニー・トー)[☆☆]と、最後にもう一度『Face』(ツァイ・ミンリャン)を観て、今年のカンヌ映画祭は終了。ドビュッシー劇場でクロージングセレモニーの同時中継を見た後で、同僚のスタッフ達とベトナム料理で打ち上げをして、映画漬けの二週間に別れを告げる。
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そして後日、今年のカンヌレポート「波の行方─第62回カンヌ映画祭報告」を「Flower wild」の依頼で書きました。よろしければお読みください。