フランス国立管弦楽団シャンゼリゼ劇場
クルト・マズア(指揮)
サラ・チャン(ヴァイオリン)
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チャイコフスキー/序曲「1812年
ヴァイオリン協奏曲
交響曲第四番
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マズア&国立管のチャイコフスキー・チクルス第三夜。冒頭の「1812年」から、オケの金管群の気合が感じられる。フランスのオケだけに、出来不出来が結構あるのだが、今日は期待できそう。コンチェルトのソリストサラ・チャンが登場するとあって、満員の客席には韓国人らしき客が多く見られる。彼女のヴァイオリンは決して美音という訳では無いのだが、情感たっぷりで、しかも全身を一杯に使った演奏は激しく力強い。
メインの四番はきびきびとした熱演。マズアの指揮はシンプルなものだが、オケから力強い音楽を引き出していく。演奏後に舞台上に並んだ満足げな表情から、このコンビの堅い信頼関係が伺えた。