transparence2006-06-18

アムステルダムよりクレーラー・ミュラー美術館へ足を運ぶ。この美術館は自然保護地区デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の中にあり、膨大な絵画コレクションと広大な彫刻庭園からなっている。取り分けゴッホのコレクションは素晴らしく「アルルの跳ね橋」「星空のカフェテラス」「郵便配達夫」といった著名な作品を所蔵しており、ゴッホ・ファンならば一度は行ってみたい美術館だ。ただ問題は、公共交通機関を使ってはなかなか行きにくいということ。日本語で細かく行き方が記されたものがあまり無いようなので、ここに記しておきたい。
美術館に行く方法は幾つかあるようだが、我々はアペルドールン(Apeldoorn)を経由して行った。アムステルダム中央駅からアペルドールンへは一時間に一本直通電車が出ている(9時6分、10時6分、11時6分・・・といった具合。ちなみに途中のAmersfoortで乗り換えても行けるが、その後のバスの乗り継ぎを考えると、直通で行く方が望ましいと思われる)。所要一時間で料金は二等の往復で22.9ユーロ(約3300円)。我々は週末の特別チケットとかで、半額で一等に乗ることができたのだが、この詳細は不明。ちなみに中央駅ではクレジット・カードが使えずに困った。
アペルドールンを降りるとバスターミナルがあり、そこで向かって一番右のバスレーンから108番のバスに乗ってHoenderloo Centrumで下車。チケットは運転手から買うが、我々は週末のファミリー一日乗車券(のようなもの)を買ったので(運転手がこれがお得だと勧められた)通常料金は不明。Hoenderloo Centrum迄は街を離れてハイウェイを15分は走るのでかなり離れている。運転手に美術館に行きたい旨を知らせておけば、到着時に知らせてくれるし、途中のバス停ではほとんど乗り降りは無いので大体判る。
Hoenderloo Centrumでは降りたバス停で106番のバスに乗り換える。ここはデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の入口に近いので、公園に入って貸自転車で美術館に向かうという手もあるが、広大な公園だけに距離はかなりあるので、美術館に着く頃にはクタクタという可能性も有り。106番のバスは十数人乗りの小型のもの(真っ白の車体はとても路線バスには見えない)。運転手は公園入場料(6ユーロ)込みのチケットを売っていたが、我々の時には手持ちが無くなったとのことで、公園入口で下車して買うように言われた。
公園(とは言っても森や原野)を10分ほど走ると美術館の入口に到着。ここまででアムステルダム中央駅からの所要はちょうど二時間。電車と二つのバスがきちんと接続しているのでスムーズに来ることができた。ちなみに帰りは斜め向かいのバス停から。バスは一時間に一本しかないので、美術館に入る前に時間を確認しておく必要有り。しかも帰りは数分前に到着して(乗客は我々のみ)、早めに出発していった。同様にHoenderloo Centrumで106番に乗り換えて(バス停は降りた所と同じ)、終点のアペルドールン駅で下車。十数分後にアムステルダム行きの列車が到着する。
せっかく広大な公園に来たのだから、サイクリングなども楽しみたかったが、美術館の絵画コレクションと彫刻庭園を見て、途中館内のカフェテリアで昼食(スープやサンドイッチといったベーシックな食事)を取ったりしているとあっという間に時間が経ってしまい、そんな余裕はありませんでした。天候に恵まれていただけに少々残念。ちなみにフンメルさんの「ドイツ音楽紀行」にも美術館のレポートが載っています。