カンヌ映画日誌2009・第9日

朝9時よりグザビエ・ジャノリのコンペ作品『IN THE BIGINNING』[☆☆☆]。刑務所を出たばかりの詐欺師が不況にあえぐ町で道路建設を成し遂げるという実話を、骨太の物語映画に仕上げたジャノリの力量はなかなかのもの。
続く、ある視点のロシア映画『CONTE DE L'OBSCURITE』(Nicolay Khomeriki)[1/2]は、主人公の女性が何を考えているのか全く判らないままで、観客は取り残された気分。
監督週間のカナダ映画『CARCASSES』(Denis Cote)を40分ほどで退出してから、ある視点のコロンビア映画『THE WIND JOURNEYS』(Ciro Guerra)[☆☆☆]。これは今年の発見の一つ。シネマスコープで見事に風景を切り取ったロードムービー
その後は、カンヌ・クラシックの枠で上映された、ヌーヴェル・ヴァーグに関するドキュメンタリー『LES DEUX DE LA VAGUE』[☆☆]を観てから、アラン・レネのコンペ作の再上映に並ぶが満員で入れず。仕方なく、ある視点のブラジル映画『ADRIFT』(Heitor Dhalia)に行くと、上映前にヴァンサン・カッセルが出てきてポルトガル語で挨拶をしてびっくり。ただ、映画の方は、綺麗に作ろうとするばかりで全く観るべきところは無く1時間ほどで途中退場。